やっと家に帰りましたね。

ふっくらとにこやかな顔をして、お父さん、やっと、家に帰ることが出来ましたね、長い間、お互いに辛かったですね。鼻から管をつけ、痰を詰らせては、苦しい思いをした、骨と皮のやせ細ったお父さんは、もう、忘れましょう。少しピンぼけの、遺影の写真は、多分私が、写したものでしょう。なんの言葉もなく、逝ってしまったけれど、写真は、有難う、ご苦労様、と、云ってくれているような気がします。
残された私の人生、少し楽をさせてもらいますから、見守って下さいね。